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Lou Reed Exhibition The Raven & the Poetry of Lou Reed & Drone @ NYPL

3/16/2017
Yoko Sawai
このブログは、DIYやブッシュウィックを中心とした記事が多いのですが、アンダーグランドから、大物アーティストまで、色んなイベントが毎日盛りだくさんなのがNYの楽しい所です。
最近NY図書館にルー・リードの遺品が寄贈されたのと、彼の75歳の誕生日(3/2)を記念し、その中のハイライトを、リンカンセンターのパフォーマンス・アーツとシュワルッツマン・ビルディングの2つの図書館に、3/2から3/20まで展示しているので、先日見に行きました。パスポート、レコード・プロダクション品、歌詞のスケッチやイラスト、ディヴィッド・レターマンやポール・マッカートニーからの手紙、マックス・カンサスのタブ(つけの催促レシート!)ファンからの手編みのベストなどが展示され、それぞれの図書館がライブ・パフォーマンスを主催しました。
1日目3/13は、リンカンセンターのパフォーマンス・アーツ図書館にて「レーヴンとルーリードの詩」。リードの2003年のアルバム「The Raven」のオリジナル詩のライブ暗唱とともに、エドガー・アラン・ポーの「The Raven」を再考するイベントでした。パフォーマーは、リードの未亡人でもあるローリー・アンダーソンをはじめ、フィルムメーカーのハル・ウィルナー、ピアニストのポール・カンテロン、ドン・フレミング、ダグ・ワイセルマンなど有名ミュージシャン達と、ルーリードと交流もあった、俳優、コメディアン、アーティストなどが、入れ替わりでリーディングを行いました。
詩の朗読というと、退屈なイメージがありますが、このパフォーマンスは、予想を裏切りました。アーティスト、俳優だけあり、朗読の仕方、声、表現力に個性があり、詩の背景にある景色が浮かぶようでした。朗読というか殆ど歌っていたり、ホラー感が漂っていたり、2人、3人の掛け合いが、リズムよく進み演劇のようでした。ローリー・アンダーソンの奥深い声は場を飲み込み、ジェニ・マルダーの声を搾り出すような「ギルティ」のパフォーマンスなどは、才能だな、と思いました。そこに音楽(ギター、トロンボーン、サックス、クラリネット、バイオリン、チェロ、スティールギターなど)が入ると、ますます場が盛り上がり、ピアノのポール・カンテロンに関しては、ピアノで伴奏しながら、自分は朗読もする技をこなしていました。パフォーマンスを指揮した、ハル・ウィルナーの飄々とした態度も好感度大で、ちょっと見て行こうと思っていたのに、最後まで見てしまいました。 オーディエンスは、年配ばかりでしたが、ヴァイブは最近のDIY会場より元気でした。待っている時に、スマートフォンでなく、本を読んでいるのも世代を感じました。イベントは、ライブストリーミングもあるので、是非体験してみてください。




その2日後には、もう一つのシュワルッツマン・ビルディングで、リードの概念的なインスタレーションとサウンドスケープのパフォーマンスを主催する"drone"イベントがありました。彼のオリジナルコラボレーターのスチュワート・ハーウッドが率い、ゲストは一時間毎に入れ替わる一時間交代制でした。基本、ずーっとドローン音楽が流れているだけだから、ささっと見て帰ろうかと思ったら、またもや、最後までいてしまいました。
耳栓を渡され中に入ると、薄暗くブラックライトが光り、天井はミラーボールが回っています。ステージには、6本のギターがそれぞれのアンプに立てかけられ、フィードバックを調節している人がいます。周りを見ると、サックス、クラリネット、バイオリン、トランペット、アコーディオンなどのミュージシャンが、フロアを自由に動き回り、後ろから前から、自由に音を鳴らしています。フロアにはクッションも置いてあり、観客は座ったり寝ころんだり、思い思いに楽しんでいました。天井のプラネタリウムのように、うごめく模様を見ながら、目を瞑り、音だけに耳をすますと、気がどこかに飛んでいきそうになりました。リードの音楽は、観客に壮大なメッセージを投げかけ、さまざまな楽しみ方が出来ると目を瞑りながら思いました。
会場にはリードの物販があり、CDや分厚い本などが良く売れていました。




DIY会場は、NY市のプレッシャーが強くて肩身が狭くなっていますが (RIPシェイ・スタジアム、ドン・ペドロ)ルーリードのような、NYを代表するアーティストになると、NY市が協力してくれるのですね。セントラル・パーク、プロスペクト・パークやウィンター・ガーデンなど、NY市の公共イベントには良いものが多いので、新鋭アーティスト達が、彼らにピックアップされると、もっと新しい才能が育つのではないでしょうか。どちらにしてもNYの音楽シーンが良い方向に動く事を祈ります。


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